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星陵ラグビー部との出会い

副顧問(昭和40年4月~53年3月) 武川 恒也

 

 星陵ラグビー部創部50周年を迎えられたことを心よりお祝い申し上げます。

 この間、輝かしい戦績を残し、また多くの優秀な人材を輩出してきた部活動として誇れるものではないかと確信しております。また、先輩、後輩の結びつきも強く、お互いに励まし合い、助け合いながら世の中の荒波を乗り越えていている卒業生の皆さんに敬意を表する次第です。

 さて、私と星陵高校ラグビー部との出会いは昭和40年4月、20回生が入学した年からでもう35年も前になりますが、既に西村一信先生が顧問として熱心に指導に当たっておられ、県下の強豪チームの仲間入りをしようとしているころであったように思います。着任後すぐにラグビー部副顧問として西村先生のお手伝いをさせて頂くことになり、それ以来13年間数多くの部員たちと親交を温め、今だに当時の部員たちが親しく声をかけてくれることを大変嬉しく思いますし、退職を前にもっとも思い出に残る教師生活を過ごさせて頂いたと感謝しております。

 着任当時、私は細く小さい身体で、西村先生と初めてお会いしたときには、西村先生は「こんな身体でラグビーなんてやってきたとは思われへんなあ」という感想を持たれたようですが、確かに高校、大学とラグビーをしてきたというよりはラグビーを楽しんできたと言ったほうが当たっているように思います。監督やコーチに正式な指導を受けた経験もなく、上級生から教えられたり自分たちで考えてプレーをしてきただけで生徒に指導できるような技術も持ち合わせていなかったのですが、顧問として受け入れてくれた当時の生徒諸君には感謝している次第です。私の高校時代にはほとんどの大会で何故か星陵高校と対戦することが多かったような記憶があり、その時は星陵に当たって喜んでいたと思います。その学校に私が行くことになるとは夢にも思っていなかったのですが、不思議に縁の深い学校になりました。

 13年間にわたり生徒とともに西村先生の指導を受け、私は指導方法を学び、生徒はラグビーの楽しさや友との繋がりを学びとってきたのではないかと思います。神戸高専での合同合宿やグランドも整備されていない栂池高原での辛かった夏合宿などを経て年を重ねるごとに強くなり、県下では常に上位に位置し、近畿大会へは何度か駒を進めたものの、花園へ行くチャンスを逸したのは心残りでありました。しかし、卒業生の中から西村先生の後継ぎが次々と誕生し、いずれは私達の夢を実現させてくれるものと楽しみにしております。

 私はその後、星陵高校で学んだことを生かして、夢野台高校でも多くのラグビー愛好家を育て、輪を広げてきましたが、よる年波には勝てず教師生活18年でラグビー指導から手を引きました。今では時々高校の大会を見に出かけたり、テレビで気楽に観戦したりしながら当時のことを思い返していますが、泥と汗にまみれながらぶつかりあった青春時代や若き教師時代が懐かしく思い出され、私の60年の人生にはラグビーが深くねざし、ラグビーの友が私を育ててくれたものと感謝しております。星陵高校ラグビー部OBの皆さん、本当に有り難う。

 星陵高校ラグビー部のますますの発展と活躍を祈っております。

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