大きくする 標準 小さくする

創部50周年記念によせて

9回生(昭和32年卒) 中嶋 忠男

 

 僕たちの時代のラグビー部は、体育の授業で担当の清水先生から、ラグビーの基本、つまりパス、スクラム、タックルのしかたなどを教わったことからラグビーの面白さを知り、その素晴らしさに魅せられた仲間たちが自主的に練習に励むようになったのが始まりで、それが部として形を成し、後には対外試合ができるようにまでなったのです。

 ラグビーの壮大さというか豪快さは、楕円形のあのひとつのボールを追って、敵味方30名もの若き男達がただひとつ「トライ」のためにのみそれぞれの持ち場を守り、ベストを尽くして闘うことだと思いますが、変化に富み、力とスピードが要求されるハードなスポーツで、試合後のあの爽快さと充実感は何物にも換え難いものであると思います。

 あこがれの花園ラグビー場での雨中の泥んこ試合で耳の中まで泥んこになったことや村野工業との試合で29対0の大敗を喫したことなどが思い出として残っており、強いチームではありませんでした。また、先生がいないときは練習試合をするなといわれていたにも関わらず、二組に分けて練習試合をして叱られたこともありました。

 けれども当時ラグビー部がある高校は少なかったと思われますし、星陵高校でラグビーを知ったことはその後の僕の人生にどんなにプラスになったことかとよろこんでいます。

 清水先生にはラグビーの手ほどきをして頂き改めて厚くお礼を申しあげますとともに、ひとつだけ嘘をついたことをお許しいただきたいと思います。それは「部員の中に喫煙しているものがいるのではないか」というご質問に、キャプテンとして「いいえ」と答えたことです。悔やんではいませんが気にかかっていたことです。その人達もその後、社会人として立派に活躍しているときいています。

 当時はし烈な受験勉強などなく、のんびりした良き高校時代だったと思います。

 あれから40年余が過ぎ去りましたが、僕はラグビーの面白さ、豪快さ、素晴らしさを教えていただいた清水先生、多くの個性あふれる仲間たち、素敵な立地に恵まれた母校にいまでも感謝の気持ちがいっぱいです。

 母校のラグビー部が50周年を迎えることはまことに喜ばしく、こんな嬉しいことはありません。

 ラグビー部のますますのご発展を心よりお祈りします。

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9回生 (S.32卒) 部員


 伊 藤  正八郎
 梅 田   武
 奥 村  泰 三
 尾 城  哲 夫
 塩 見  勝 茂
 中 嶋  忠 男
 中 村  芳 雄
 森 山  豁 雄
 岡 垣  武 志